感想 「初めましてこんにちは、離婚してください」あさぎ千夜春 作

読書

「初めましてこんにちは、離婚してください」

あさぎ千夜春 作

スターツ出版文庫

すごい表題です。表紙を見ると、白無垢姿の女性が三つ指ついて初めましての挨拶をしている様子…でもこれ、離婚して下さいと申し出てるわけですもんね。どういうこと?と、とても内容が気になります。


あらすじ

6歳という若さで、紙きれ一枚の愛のない政略結婚をさせられた莉央。相手は容姿端麗だけど、冷徹な心の持ち主のIT社長・高嶺。互いに顔も知らないまま十年が経ち、大人として一人で生きる決意をした莉央は、ついに“夫”に離婚を突きつける。けれど高嶺は、莉央の純粋な姿に惹かれ離婚を拒否。莉央を自分のマンションに同居させ、改めての結婚生活を提案してくる。莉央は意識することもなかった自分の道を見つけていくが…。逃げる妻と追う夫の甘くて苦い攻防戦に、莉央が出した結論は…?

とのことで、溺愛系は大好物なのでサクッと読めちゃいました。読書苦手な私にとっても、読みやすくて気づけば数時間で読破。

高嶺が人間的には冷血だけど、かなりのスパダリです。

莉央に恋してからの溺愛ぶりは、冷血な面とは裏腹にめちゃくちゃまっすぐで純粋。いや、もともとまっすぐな人だからこそ、思うままに行動できて冷血にもなれるのかもしれない。

そんな心のままに押せ押せの高嶺に、だんだんと心惹かれていってしまう莉央。

莉央は歴史ある京都のおうちの、いうなれば没落令嬢です。箱入りで育っているので、世の中のことに疎く、スマホをもったこともないくらい。おうちの事情でいろんな犠牲を強いられてきた莉央が、自分の道を自分の足で切り開こうとしている姿は応援したくなります。

そんな2人がお互いに惹かれあっていくのだけど、もちろん外野もいますよ。

莉央に忠心を誓う幼馴染と、大人の情熱を秘めている絵の先生。どんな展開になるのかと思っていたけど、悪い人はひとりもいなかったな。

2人をかき乱すわけでもなく、莉央を支えてくれました。展開としては物足りなさもあるけど、心を乱されたくない時にサクッと読めるし、溺愛ものが欲しい時におすすめです。

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